「反旗を翻す(はんきをひるがえす)」 の由来
旗を反対にするから反旗を翻すだと思っていました。
「反旗」の「反」は元々は「叛旗」と書いたのだそうです。
「叛」はそむく、逆らう、という意味。
叛く旗で、逆らって戦争するときの旗ということになります。
したがって叛旗を翻す、とは逆らって軍隊を率いて旗を翻し軍事行動を起こしたり、戦争により元の主人などを倒そうとすることとなるわけ。
「今まで命令に従っていたものが、ある時いきなり公然と命令をきかなくなる。」
歴史的代表例はやはり、明智光秀でしょう。
織田信長の暴虐に耐えきれなくなって本能寺の変を起こしたのは歴史に疎い方でも知るところ。
信長がどのような人物であったのか、それは我々は想像の域でしか知りえません。
私の個人的見解では、大変魅力的な人物に思えます。
新しいものが好き、行動力がある、賢い、周りから怖れ崇められる異端児。
男が同性としてみる限り、これ以上の憧れもなく思えます。
しかし、それは客観的に見るからであり、より身近にいたならこれ以上に厄介な存在はありません。
人の言うことは聞かない、すぐにトラブルを起こす、神をも恐れないだから誰も寄り付かない・・・なんてこともあるでしょう。
ましてや家来はたまったものではありません。
無理難題を絶えず突きつけられ毎日毎日顔色を伺い、決して逆らわず、決して言い訳せず・・・
あ~無理無理。一層切ってしまえぇ!!!
待て待て、相手は信長。入念な計画が必要だ。
周りに人の少ない場所、警備の手薄な時、自らが近づけるタイミング・・・
そうだ本能寺しかない!
そんな感じで周到に計画したのかどうかは知りませんが、見事目標は達成されるのです。
しかし大誤算が起きます。猿です。すぐさま遠征先から引き返し光秀を打ち取りにきたのです。
それが忠義からなのかも真実を知るのは猿だけ。世に言う三日天下。
やはり天下とは、とるべき役者がとるのかと実に興味深く考えさせられるお話。
先日私に、今の時代は戦国の世だといった社長さんがおられました。
上司、部下の関係が希薄でいつ裏切られるかわからない時代。
親会社も子会社だからといって安心はできず、社内のだれがいつ内部告発して会社が倒れるかもわかりません。
お互いが信じられない時代。
そんな時代に「反旗を翻す」なんて言葉自体がナンセンスなのかもしれないですね。
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