「卓袱台(ちゃぶだい)」 の由来
最近懐かしいと思えるものに凝っている。
きっかけはやはり東日本大震災だろう。
不便な生活をするうちに、それまでがいかに恵まれた無駄な生活だったかということを悟った。
電球の消費電力を知ると驚く。
LEDにするだけで、今までの電球10個分ほどの明かりが同じ電力で得られる。
家の電気の八割ほどをLEDに変えた。明るさが足りない場所は電球を二個に。
それだけで十分。長持ちもするので高くても長い目で見れば元が取れる。実に効果的。
明かり自体も、白色でなく電球色を選ぶ。部屋全体の印象も変わるからインテリアも変えたくなる。
本当は畳がいい。なんとなくその場に合う気がしたから。簡易のものを購入しておいてみる。
テーブルも合わない。やはりちゃぶ台だ。アンティークショップに走るが思いのほか高い。
こちらもレプリカ程度の品だが、なんとか見つくろった。
レトロ空間の出来上がり。いい感じ。妙に落ち着くし。
■「ちゃぶだい」の由来
ちゃぶだいの生産は昭和38年をピークとして減少傾向に転じる。
理由はやはり生活習慣の変化。
日本人の生活は畳を離れ、椅子の文化に流れ始める。選ばれたのはダイニングテーブル。
四本脚の食事用座卓ちゃぶだいは次第にその姿を消していった。
その方形あるいは円形の形状から、上座とか下座といった上下の関係があまり感じられず、昭和初期の家族の団欒のシンボルであった。折り畳みができるのも大きな特徴。
明治時代から脚光を浴び、一世を風靡したのは1920年代も後半。
戦後の日本の象徴と言っても過言ではないだろう。
「ちゃぶだい」という漢字に驚いた。卓袱台と書くらしい。
もしかして・・・その通り!なんとその由来は中国から。
ちゃぶ台という名前は、中国の食事用テーブルである「卓袱(シッポク、チャフ)」や、中国語で食事をすることを意味する「吃飯 チャフン、ジャブン」からきていると言われている。(中国人移民からアメリカへ広まった料理チャプスイからという説も追記)
日本に古くからある独自の文化だと思っていたので少しガッカリですね。
ただし、ちゃぶだいと書く漢字としては卓袱台以外にも、茶袱台、茶部台、食机、その他たくさん存在する。
さらに地域によっても呼び名は異なるそうで、シップクダイ、シッポクダイ、ショップクダイとか飯台と呼称される地域もあるのだとか。
「ちゃぶだい」という呼称は比較的新しいようだが、大きな食卓を使う習慣は奈良時代には既に中国よりから入ってきたらしい。
だが、武士が支配する世の中で身分の違いが生まれ対等に席に着くという風習は薄れた。
つまり、「ちゃぶだい」は平等の象徴というわけ。
だから頑固おやじはそこに馴染まず、ご飯ごとすぐにひっくり返してしまうわけ。
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