Photo By 折りたたみ和風座卓
「卓袱台(ちゃぶだい)」 の由来
解体工事のお手伝いのバイトに行ったときに、中から懐かしい物が出てきて一瞬手を止めた。
それは卓袱台(ちゃぶだい)。
ちゃぶ台とは四本脚の食事用座卓。
若い世代にはご存知の無い方もいらっしゃることだろう。
一般的に方形あるいは円形をしており、折り畳みができるものが多い。
昭和初期の家族の団欒を象徴するシンボルとして取り上げられることが多いのは、その席に上下の関係があまり感じられないから。
でも、ひっくり返すのは親父の権限というのは完全に上下関係かも。
1920年代後半に一世を風靡したが、その後は停滞。
1960年代に入ると、洋室の増加により椅子式のダイニングテーブルに押されその地位は失われていった。
我が家にも「思い出の一品」として実家のどこかに一台くらいは残っていた気がする。
ところが、この解体中の物件からは大小様々なちゃぶ台が出てくるは出てくるは。
その数は最終的に9にのぼった。
しかし、これは逆に困ることらしく、処分するのは勿体無いがどかさないと先に進まない。
そんなわけでそこにいる人で分けることとなり、私も三台押し付けられた。(必要無いこともないが一台で十分だよね)
「卓袱台(ちゃぶだい)」の由来
「ちゃぶ台」と書く漢字は卓袱台以外にも、茶袱台、茶部台、食机、その他にも餉台などがあるらしい。
地域によっても呼称は異なるそうで、シップクダイ、シッポクダイ、ショップクダイ、飯台と呼ばれる地域もある。
その由来についても諸説あり、正確には判っていないようだが、有力なものとしては中国語でテーブル掛けを意味する卓袱から来たとするものや、同じく中国語からご飯を食べることを意味する吃飯(チャフン、ジャブン)から来たとするものがある。
中国にそのルーツはあり、明治期に入って日本に浸透したと考えるのが正しいようですね。
社会に階級がなくなったことで、日本人の食生活にも変化が訪れました。
しかし、その流れはいつまでも続くことはなく国民一丸となった戦争に敗れると欧米の文化が入ってきます。
日本人が畳を離れたときにちゃぶ台も一緒に失われていきました。
いつかは見直される日が来るといいですね。
頂いたちゃぶ台もそれまで押し入れに確保しておきましょう。
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