「法被(ハッピ)」 の由来
「あの~あれあれ。お祭りに着るやつ。」
正直この名前がなかなか頭に入ってこないんですよね。
「あ~半纏(はんてん)のことかい。」
(いやなんか違う気がするんだけど・・そんな冬に室内で着るものと同じ名前だったっけ)
「いや、、もっと薄手の・・。」
「あ~あれはハッピとも言うよな。」
そうそうハッピ。
といってもなんだかしっくりはこない。
ハッピと言われると、どうしても商店街の初老の店主が福引で着用しているイメージ。
かといって半纏だと、田舎で犬の散歩をする頑固親父みたいな気がする。
そもそも違いはあるのだろうか。
袢纏(はんてん)、半天、袢天、半纏、絆纏とも書く。
和服の一種で、江戸時代とくに18世紀頃から庶民の間で着用されるようになった防寒着のこと。
形は羽織に近い。よく知られる綿入れ袢纏(主に室内用の防寒着として用いられているもの)は、袷(あわせ。表地と裏地の二重)にしてその間に綿を入れたもの。衿は黒繻子をかけたものが一般的である。
基本的には綿入れ袢纏と印袢纏とはまったく違う用途と発祥文化があり、ハンテンと一概に言っても混同しやすいので注意が必要だそうです。素人には難しいと思いますが・・
一方、法被(はっぴ 半被とも表記)は、日本の伝統衣装。
祭などの際に着用し、また、職人などが着用する印半纏のことだそう。
一般に、腰丈または膝丈の羽織の形式で、襟の折返しも胸紐もなく、筒袖または広袖の単純な形をしているのが特徴。
元々は、武士が家紋を大きく染め抜いた法被を着用したのに始まります。
それを職人や火消などが着用するようになり、一般的なものとなったのでしょう。
本来の法被は胸紐つきの単(ひとえ)であるのに対して、半纏は袷があることで区別(前出)していましたが、一般に出回り始めた江戸時代末期頃には区別がなくなっていたそうです。
襟から胸元にかけて文字を入れることで、着用している者の所属や名、意思を表したりすることができます。
それで印半纏と呼ばれるのでしょうね。
消防団では現在も消防団員の制服として活躍しており、出初式の梯子乗りなどでもよく見かけられます。
これは消防のおこりである町火消から続く伝統なのでしょう。
このように、法被と袢纏の違いは服装の歴史から見てもあまりはっきりしていないようです。
私の感覚は間違いではなかったみたいですね。
由来
「はっぴ」という語は、古代、束帯を着る際に袍(ほう)の下に着用した袖のない胴衣「半臂」(はんぴ)に由来するとされています。
似たような形の衣類があったということなんですね。
ハッピだとやはり「ハッピー」のイメージが強かったのですが、今回は英語は無関係のようです。
では「法被」の漢字は?
禅寺の高僧が座る椅子の背もたれに掛ける布に「はふひ(ほうひ)」というものがあるそうなんです。
この漢字が「法被」と書きます。同じ漢字なんですね。
しかし、この二つの間に物としての関係性がないそうなんです。どちらが先かも不明。
ということで、単なる宛て字ではないかと考えられているそうです。
ちなみに半纏の由来は、袖の丈が半分程しかないことから「半丁(はんてん)」と名づけられます。
そこに「纏」の漢字。これ「まとう」と読めるわけです。
ちなみに「半天」の漢字のほうは単なる当て字と考えられています。
同様に袢纏、半天、袢天、絆纏はそれぞれの何らかの敬意で当て字ながら意味を持ち組み合わせをかえられたのかもしれません。
祭りから火消し、時には福引、スーツ売り場の新装開店でもお見かけすれば昔は武士が着ていたという。
その用途の多様性の数だけ当て字が存在するのは民衆に愛されている証拠かもしれません。
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