Photo By Hiroshi Yoshinaga
「モンブラン」の由来
芸術の秋、読書の秋 そして…食欲の秋がきた~~~~!!
食の細い私でも、麺ばかり食べて適当に過ごしていた夏と違い、秋は食欲が戻ってもう大変。
冬眠に向けて蓄えるかのように毎年数キロ太ってしまいます。
食欲の秋は実は果物の秋でもあり、柿にみかんにゆずに栗…みんな旬。
その中でも…そう栗!
親戚が栗農家をしてまして、手伝いだか賑わしだか足手まといだかわからないのですが、毎年連休などを利用して栗拾いに出かけます。
夜は栗の炊き込みごはんに渋皮煮、けんちん汁にお漬物の組み合わせで大宴会。
盆や正月には集まらない親戚が一堂に会すから、栗拾いの秋とは何ぞや見たいなうちの家系。
でも唯一欠けているものがあって、それを途中で購入してから岐路につくのです。
それというのは、「モンブラン」ケーキ。
A型家族で昔から優柔不断な我が家。
誰かにケーキを頼むと、必ず様々な種類が一つずつ揃う。
勿論人気はチョコや生クリームで、次いで果物系がどんどんなくなり…
最後に残るのは必ずモンンブラン。
だったら最初から買ってこなくていいんじゃない?
それでも買ってくるんだな。
なんなんでしょうね。あの魔力!
そんな家族が全員モンブランを買うという伝説がこの季節にはあって、あれだけ食べたんだからもういいんじゃない?と思うのですが、私も同じようにオーダーしてしまっている。
もちろんその季節のその店のモンブランが絶品であるということをみんな知っているからなのだろうけど。
「モンブラン」の由来
モンブランの名前の由来は、やはりアルプス山脈のあの山の名前から。
モンブランとはフランス語で「白い山」を意味するというのは、そのイメージ的が標高が高くいつも雪をかぶっているからなのだろう。
でも白い山?栗の黄色には程遠い気がするがそれはなぜでしょ?
モンブランの原型はフランスと隣接するイタリアはピエモンテ州の家庭菓子だと言われています。
クリのペーストに泡立てた生クリームを添えた冷菓がそれで、その冷菓を1907年創業のパリのカフェ「アンジェリーナ」が、クリームをメレンゲ上に搾り出した形に発展させモンブランとして売り出し広まっていったのであります。
長時間シロップに漬けられて形の崩れたマロングラッセをつぶし、ペースト状にしたものがかけられる。
その形がモンブラン山を真似たものであったのでそのまま名前が付けられたのです。
一方、日本にモンブランを取り入れたのは迫田千万億(さこた ちまお)さんという方だと言われています。
フランスを旅した際にその存在を知り、つくる許可を得たというから律儀な方ですね。
ただそこに日本風のアレンジを加えたのだという。
それが材料の問題なのか、コストなのか、日本人受けを考えてかは定かではありません。
土台をメレンゲからカステラとし、クリのクリームもヨーロッパの茶色のものではなく、日本人になじみ深い黄色の甘露煮を用いたのでした。
そうして日本のモンブランは持ち帰りのできるガトー(焼き菓子)としてスタート。
ところが律儀だがうっかりさんの迫田さんは「モンブラン」を商標登録しないというイージーミスをおかします。
良くも悪くも??この黄色いモンブランが日本全土にに普及していき今に至るというわけ。
ちなみに本家ともいえるフランスのアンジェリーナが日本進出してからは日本でも茶色いモンブランが認知されだしたといいますが、私は今日初めて知ったので、ぜひ一度味見をしてみたいものであります。
ちなみにフランス語で正確にはモン・ブラン・オ・マロンというのだとか。
これで栗のモンブランの意味。
短縮してモンブランと呼ぶようです。
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