刑事(デカ)の由来

Photo By あぶない刑事【Blu-ray】

「デカ・刑事(でか)」 の由来

当て字のような「読み」というのはたくさんあるはずなのだが、それを感じさせないのはなぜだろう。
それはきっとドラマや映画の存在がそうさせているのだろう。

我々は当たり前のように、その漢字に二つの読み方があることを信じている。
「けいじ」と「デカ」、刑事の漢字には二つの読み方があるということを。

「デカ」という読み方は、実は明治時代に生まれたらしい。
元は犯罪者の間で使われた隠語であった。

当時の警察巡査は制服ではなく和服を着ていた。
彼らのことをそういった身なりから「角袖巡査(かくそでじゅんさ)」とかそれを略して「角袖(かくそで)」と当時の人々は呼んでいたという。

「角袖」とは四角い形をした袖のことで、そのまま和服のことを意味してた。
この「角袖 カクソデ」をひっくり返し、初めと終わりをとったものがデカというわけ。
表だって「カクソデが来た!」などと声を荒げると相手に伝わってしまうため「デカだデカだ。」と騒ぎ立てたのだろう。

だが時代は流れて現代、「デカ」とえば捜査一課といった巡査以外の表すことが多い。
彼らはというと、制服を着用せずに私服で活動することが多く、そのイメージはというと、なぜかトレンチコートであることが多い。
理由はやはり、刑事コロンボなのか、Gメン’75 なのか、西部警察なのか、あぶないデカなのか…
トレンチコートとデカがセットなのもやはりテレビや映画の影響か。

逆に「デカ」側からの隠語もあるのだという。
それは「ホシ=容疑者」と言う呼び方。

これは古い刑事用語である「目星」からの略語と考えられ、「犯人の目星」=「ホシをつける」から、その意味は容疑者を推定することとなり、そのようにして「ホシ」という隠語が出来あがったのである。

しかし、これまた刑事ドラマの影響で、ホシといえば容疑者のことを言うのが常識となった今、どのように呼ばれているのかは興味のあるところ。
もちろん隠語にするというのは、何を意味するかを周りに知られないためでありその真実はさすがに教えてくれないことだろう。

いずれにしてもこれだけドラマ、映画になるということは世間的な興味が大きいというわけ。
皆、その踏み入れたことのない領域を覗いてみたいのだろう。
犯罪なんてないに越したことがないのに、一方で興味を示すという我々のいけない好奇心。
人間とは実にけったいな生き物であるものだ。

警察

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著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

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