「お弁当」 の由来

持ち運んだものを、いかに美味しく食べるか。
最近はコンビニの登場で「手作り」は減っているかもしれません。
晩御飯の残り物や、ご飯を多めにするなど作る側には「節約」も求められるのが最近の事情かもしれません。
そんななかでもキャラクター弁当、通称「キャラ弁」などオリジナルで楽しんでいる方もいらっしゃるようで、それはネットでも検索することで伺い知ることができます。

今日は「お弁当」(辨當、べんとう)について。
おべんとつけてどこいくの♪
口の脇に付けたご飯粒が愛嬌たっぷりなこの歌は最近歌われているのでしょうか。
おべんとうはやはりご飯から来た言葉なのでしょうか。調べてみましょう。

弁当の語源と由来
中国南宋時代の俗語に「便当もしくは便當(べんとう)」という言葉があったのだそうです。意味は「好都合」「便利なこと」など。
この「便当」が日本に入り、「便道」「弁道」」「辨道」などの漢字があてられた。
その中でも意味が通るように、「弁えて(そなえて)用に当てる」ことから「弁当」「辨當」の字が当てられ、弁当箱、辨當箱などの用法で使われだしたと考えられているようです。
「飯桶(めしおけ)」を意味する「面桶(めんつう)」を漢読みした「めんとう」からきたとする説も存在するそうですが、歴史的仮名遣いでは「べんたう」なので信憑性は低いようです。
容器として歴史に登場するのは桃山時代からで、弁当という言葉としては鎌倉時代に存在したようです。
その前は器をいくつかに割ることから「破子・破籠(わりご)」と呼ばれていたようです。
他にも、平安時代には「頓食(とんじき)」と呼ばれたおにぎりや、「干し飯(ほしいい)」または「糒(ほしいい)」と呼ばれる調理済みの乾燥米が携帯用の食料としてあったようです。

世界の中でも、日本では古くから弁当の習慣があるようです。
この秘密はお米にあるようです。米は腹持ちがいい上、その形状を変えて持ち運び(おにぎり)ができます。
中に梅干をいれれば痛むこともなく、他の具をいれることでちょっとした楽しみにすることもできます。
また日本で一般的に食べられているジャポニカ米がインディカ米などと比べ、炊いた後冷めてしまってからでもおいしいという特徴を持つこともそれを後押ししたことでしょう。
アメリカのお弁当はきっとサンドイッチでそれはやはりラップの登場からである。と・・思いたい(笑
でもバスケットがあったか。
そんな日本の文化であることを象徴するかのように、英語では「bento」ベントウという単語が存在するそうです。

一つ気がかりなことがあります。
「便当」という言葉が、「好都合」「便利なこと」として入ってきて弁当になったとのことですが、では便所は便利な場所からなのでしょうか。
「便」にはやはり日本人にとっては清潔な意味合いはないのでしょうか。調べてみました。
やはり便所はとはもともと仏教からきた言葉で、「外ではなく室内で用を済ませることができる便利なところ」という意味なのだそうです。
日本では「厠」これは川の上に設けられたことから「川屋」の説が有力なようです。
もう一つは「母屋」の傍の別棟であったことから「側屋(かわや)」とする説。
不浄物を別棟にする美的感覚は日本人独特のもので、やはり「便」があまり清潔でなかったから「便当」は馴染まなかったのかもしれません。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

1コメント

  1. 西野菖蒲 - 2013年11月21日, 11:08 AM Reply

    とてもよくわかりました。

    色んなカテゴリがあるのでまたご利用したいです。

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