「切羽詰る」 の由来
どうにもならないほど緊迫した状況がこの言葉で容易に想像できます。
それはテレビドラマでよく見かける断崖絶壁に追い詰められた犯人のように、はたまた、借金苦で逃げまどい暗い部屋で一人首を吊る覚悟の事業主なのか。
なんだか物騒な状況ばかり想像してしまいますが、漢字だけ見れば勢いあまって鳥の手羽先を食べ過ぎて、咽喉に詰まらせた状況なのかもしれません。
今日は「切羽詰る」について。
切羽詰るとは?
物事がさしせまって、どうにもならなくなることや身動きがとれなくなることだそうです。
語源・由来
「切羽」について
日本刀の鍔(つばと読む、鍔迫り合いなどのつば)の両面に添えてある薄い楕円形の金物のことだそうです。
これが詰まると・・そう!刀が抜けなくなるわけです。
刀を抜く=緊急時
そんな時に抜けなくてあたふた、この状況から「切羽詰まる」となったようです。
更に「切羽」の語源は、「狭鍔(せつば)」または「副鍔(そえつば)」からだそうです。
ところがこれに異議をとなえる意見がありました。
日本刀を実際に扱ってみると「切羽が詰まることはない」ということ。
刀が抜けるも抜けないも切羽には関係ないという。
そんな中で、他説。
「切羽詰まる、の切羽とはトンネルや鉱山を掘る際の先端部分のことではないか」という意見があるそうなのです。
確かにトンネルを掘り進んで先端の刃が使い物にならなければまったく仕事ならず立ち往生。
まさに「身動きがとれなくなる」状況。ということでこれも有力な気がします。
しかし「切羽」の語源も考えればそれがはっきりしている日本刀の鍔から説のほうが有力なようです。
確かに刀の真剣勝負のほうが「緊迫感」があって「らしい」気がする・・のは私だけでしょうか。
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