「三春町(みはるまち)」 の由来
今年の冬はどうしてしまったのだろうか?
記録的な寒い冬を向かえ日本列島は完全に冷え切ってしまいました。
その影響が後になって表れ、三月になると面白い現象がみられました。
梅が咲かないのです!
梅祭りは次々に延期となり、催し物を考えていた各種団体は頭を抱えてしまいました。
その遅れは場所によっては一月近くとなり、とうとう桜と重なる場所もみられました。
こんなことを言う人がいました。
福島県の中央に位置する三春町は国の天然記念物で日本三大巨桜である「三春滝桜」が有名だけど、その由来は春になると梅、桜、桃が一斉に咲くことからきているのだと。
昔スノーボードをやっていた頃、不思議に感じたことがありました。
裏磐梯は日陰なので、遅いときにはゴールデンウィークまでゲレンデがオープンしています。
シーズンの終わりを惜しむように関東各地からボーダーが集まってくるのです。
我々も数年間そのお別れ会を楽しむために通ったものです。
その道すがら、自宅付近ではとっくに散ってしまった桜が見ごろを迎えているのです。
桜の開花予想は毎年のように目にしますが、自分の住む関東がいつなのかということばかり見ていて、いざ咲いてしまえば北のほうがいつなのかなんて全く目がいきません。
目の前にして初めて気がつきました。
開花の遅い場所では実際にこうして梅、桜、桃が一斉に咲くといったこともその場所では「当たり前」となるのですね。
■「三春」の由来
私の自宅からだと日帰りできるほどの距離でそれほど遠くではありませんが、実は私はまだ三春町に行ったことがありません。
話に聞くだけというのは妄想が広がるもので、そのきれいな名前と桜が有名だという噂話だけで「きっと素敵な場所だろう」と勝手に想像しております。
福島県のほぼ中央に位置する三春町だから自然豊かな観光地として名をはせています。
地名の由来については、先ほど書いた「春になると梅、桜、桃が一斉に咲くからことから三春の名前が付いた」で間違いないのかと思ったら、どうやらそうではないようなのです。
はっきりとそう断言している場所が一つもないのです。
有名な桜はあるし・・・梨や桃が栽培されているし・・・
一年中春の陽気に包まれ温暖で過ごしやすいということは間違いなさそうですが・・・
町の歴史書によると、六百年以上前に書かれた歴史書に、はじめて「みはる」という地名が書き記されているのだそうです。
古くからある地名には間違いなさそうですね。
「御春輩」という文字が記されています。読み方は(みはるのともがら)。
この漢字と読み仮名から、「大きな武士の集団」に関係するのではないかという説が浮上しているようなのです。
実際にも武士団が存在し、南北朝の騒乱に参加していたとも言われています。
春の陽気の長閑な原風景と、武士の集団。
どうにも接点が見当たりませんね。
三春町のホームページを閲覧したら、違う意味の盛り上がりを見せていて驚きました。
放射能・ベクレル・調査・健康・たけのこ・農産物・・・
そうなんです。
三春町は福島原発から僅か数十キロのテレビで御馴染みの同心円のすぐ外側に位置するのです。
強制退避こそ免れてはいますが、土壌は汚染され特産品であるはずの自然からの恵みがことごとく汚染されてしまっているのです。
もちろん、有名な滝桜を見に行く観光客も減少していることでしょう。
温泉宿も閑散としているはずです。
野菜や果物といった農作物も売り上げは落ちてしまっているのは間違いありません。
今までと何も変わりは無いのです。
桜はいつも通り咲くでしょう。
タケノコは当たり前のように顔を出すでしょう。
それでも数字だけが福島を飲み込んでしまっているのです。
三春町に本当の春が来ることを心より祈っております。
福島原発でいま起きている本当のこと~元・現場技術者がすべてを語った!
桜を観に行く。 | mossgreen Radio - 2013年4月30日, 6:02 PM
[…] *1 桃と梅と桜、3つの花が一度に開くので「三春」という地名になったそうだ…、3年間の仙台勤務時代には一度もその様子を見る事が出来ず。。ちょっと残念。 […]