Photo By ポッカコーヒー
「ポッカ」 の由来
いつの時代も変わらない物ってすごく貴重です。
同じ物でも小さい頃の貧弱な発想力から生まれる印象と、大人になってから色々知識や経験を経た上での印象とでは大きなギャップを感じます。
でもそれが逆に懐かしく思えたり、当時の記憶が甦って来たりするから、そういった商品の存在価値というのはそれだけでもとても大きいと思います。
今日取り上げるのは、「ポッカコーヒー」
ポッカといえば缶のおじさんの絵と独特のカラーリング。
何となくダンディーで親しみのあるあのおじさんは、缶が発売された1972年の翌年には登場していたそうです。(ちなみにモデルになった人はいないらしい)
更に、その歴史を紐解くと、おじさんのデザインの他にも(それほどのことでない?)素晴らしい技術がこの会社から生まれていました。
それは今では常識となっている、缶を加熱することで中身まで温くするという技術。
これは、ポッカの創業者である谷田利景さんが考案し、電気メーカーの「サンデン(三共電器)」と共同開発により
1973年に冷温兼用の自動販売機の製造に成功したのでした。
⇒《詳細はコチラ》
私などは夏でも自販機で温かい飲み物を求めるような迷惑な客。
この経緯を知れただけでも今日は満足です。
「ポッカ」の由来
創業者谷田利景さんは、脱サラ後にニッカウヰスキー特約店の酒場である「ニッカバー」の経営を始めました。
当時はカクテルに使う生レモンは輸入できない状態だったので高級品でした。
そのため、カクテル用に合成レモンの開発に着手。
それを自身の経営する店で使うと瞬く間に評判となります。
ニッカバーにレモン飲料を納入したことから名前を借りて、「ニッカレモン」という名前がつけられました。
ニッカ関係以外にも取引が広がると、社名が「ニッカ」であることに不都合が生じるのです。
そこで登場するのが………!!!
…なんと当時流行していたニッカーボッカー。
そうです。
あの土木・建設工事の作業服として広く認知されているあの商品。
(ただ当時はスポーツウエアとして日本で流行っていたらしい。)
そのニッカーボッカーの濁音を半濁音にすることで「ポッカ」がうまれ、「ニッカ」に似た語であること後押しとなり、社名として決定されました。
そして1966年に「ポッカレモン株式会社」が誕生し、コーヒーへの歴史と続くのでした。
ポッカは2011年3月よりサッポロホールディングスの連結子会社となっているそうです。
2013年1月にはサッポロ飲料との統合による新会社に移行することが予定されているとか。
確かに最近見かけない「ポッカ」
ポッカコーヒー以外の主力製品は、「じっくりコトコト煮込んだスープ」とのことですがこちらも最近はCMで見かけることも少なくなっています。
統合しても是非、おじさんの絵が残るといいなぁと願いつつそれが一時の感傷に浸るためだとしたら、これ以上の自己中心的な考えもないなぁ~と反省するのでした。
最近のコメント