Photo By 人生の醍醐味を落語で味わう PHP新書
「醍醐味」 の由来
深い味わい、本当の面白さ、物事の神髄等をいう言葉に”醍醐味”があります。
よく使う言葉ですが、このような漢字を書くとは思いませんでした。
何だか難しそうですね。
辞書で調べると、上記の意味の他に「醍醐のような最上の教え」「醍醐のような味、すなわち美味をほめて言う語」とあります。
どうやら醍醐自体が何かを表すようです。
「醍醐味」の由来
醍醐味は元仏教用語で五味の一つといわれています。
五味というのは、牛や羊の乳を精製する過程における五段階の味のことで、醍醐味はその最上級。
下から
●ミルクそのものの味である”乳味(にゅうみ)”
●ミルクを煮詰めた練乳の味”酪味(らくみ)”
●酪を固めたバターの味”生酥味(しょうそみ) ”
●生酥をさらに熟成したものの味”熟酥味(じゅくそみ)”
●そして熟酥をさらに完成させた究極の味である”(だいごみ)”
究極の味である「醍醐味」に至るには、途方もない労力と時間を要したはずです。
ちなみに、この醍醐味は現代のヨーグルトであるという説もあるそうですが、そうなると「醍醐味」が薄れそうなのでこれは内緒の話。
「醍醐」とはつまり、純粋で最高の味。
それが「醍醐のような最上の教え」として仏教用語となる。
天台宗では華厳時・阿含時・方等時・般若時・法華涅槃時とある五時経の最上級である”法華涅槃時”を最上の仏法として醍醐味と呼ぶようになったのだそう。
それが転じて、醍醐味は「本当の面白さ」や「神髄」を表すようになったというわけだ。
どれほどの最上級なのか・・・それはヨーグル・・・それは言わない約束。
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