ももひき

Photo By GUNZE(グンゼ)

「ラクダの股引(ももひき)」 の由来

物の印象とは、名前一つでこれ程違うものかとこの商品から教えられた。
その名も「ラクダのももひき」

そのネーミングからなのか、それとも着用しているおじさんたちの姿を想像してか、私も10代から20代くらいまではかなりの抵抗があったものだ。

ところが、30代も半ばに差し掛かると、まさに「背に腹はかえられない」といった感じでそれもありかなと妥協し、勝負下着の女性ではないけど、着る日を選んでこっそり着用しいつの間にか週一が徐々に増えて二日に一度くらいの頻度になり…
それでもまだ羞恥心てのがあったはずが、名前を変えて登場したおしゃれアイテムの登場で形勢は一気に逆転。

その商品とはヒートテック!

フリースしかり、ライトダウンしかり、もはや日本国民の指定ジャージのように蔓延しているからなにも恥ずかしがることはない。

もちろん色も白だけではなく、黒、グレーといった日常着に合わせやすい色合いもあるから逆に見せる下着のような感覚も出てくる。
でもやっぱり形はどうみても股引なわけで…

■「ラクダの股引(ももひき)」の由来

ラクダのももひきの由来は…ラクダの色だから。これじゃダメ?ですよね。

昔は本当にラクダの毛で作られていたといいます。
色はもちろんラクダ色だからラクダのももひき。

しかし、時代と共に本物のラクダの毛が少なくなってくると他の物で代用されるようになります。
材質はいいものはカシミアからウールまで様々。
そして、今になっては色だけが「ラクダ色のももひき」がほとんどというわけ。

ラクダ=キャメルは、カシミヤと同じように柔らかであったかく、ももひきやセーター、コート等にも使われる高級織物でありました。

お金をたくさん稼ぎ、家族を養って隠居…
年をとり外見を飾り立てる必要もなくなり、最後の贅沢が実用的なラクダのももひき…と。
やはり何も成しえない若造が履く物ではないようです。

ユニクロで購入したヒートテックズボン下が早々にセールで半額になったことに腹を立てているような私では、いつになっても勝者の象徴ラクダのももひきは似合わないことでしょう。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

1コメント

  1. k2 - 2019年2月7日, 11:55 PM Reply

    今から50年以上前のことですが、私の生まれ故郷の寒冷地では子どももももひきを履くのが普通でした。私含め多くの子供は白い綿のももひきでしたがベイジュのももひきを履いている子供がいて何かと尋ねると駱駝とか言うので帰って祖母に聞いたところその子の家が御大臣だからという事で高級品なんだと認識した次第です。

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