「左官(さかん)」 の由来
実家の近所のおじさんはかなり訛りがひどくて何を言っているのか意味不明。
それでも話を合わせなければいけないと思い、必死に単語を拾って解読しながら「うん うん」とか「はいはいはい」「そうなんですか~」と適当に相槌を打ちいつも苦痛の何時間にも感じる数十分を過ごす。
しかし今日の講義は特にひどかった。
しきりに何度も「しゃかん しゃかん」と言うのしか耳に入らなくてそこから想像したのは「車間距離」とか「瞬間」の聞き間違いかとか。
でもどうやら近くで家を建てている人の名前が出たのでそれに関する話らしく、「職人は~」みたいなことも聞き取れたので、どうやら「左官」のことなのだと話の最後の方で気付いた。
だからここぞというタイミングで
「そうですよね~。中途半端な仕事されても困りますよね~。」って若干ドヤ顔で言ったら
「いや、そうでもなくて~」とかいうから心の中だけだけど、かなり大きな声でどないやねん!って突っ込みを入れる私の気持ちを理解してくれる人がたくさんいたら嬉しい。
■左官の由来
左官とは、壁を塗る職人のこと。
かべぬりとか壁大工、泥工(でいこう)とも言うらしい。
その漢字が示す通り、どうやら「官」は位を表すようです。
律令制度が用いられていた時代、四等官制度というものがあったそうでそのうちの一つの官位が左官。
上から 「長官かみ」次に「次官すけ」、「判官じょう」と続き最後に「佐官さかん」。
佐官とは、「官を佐たすける」という意味だそうで、当時は様々な字を当てたと言います。
宮中の修理に壁塗り職人が出入りするために官位を授けたと、いうわけですね。
その字の示す通り「左官」は大変立派な官位の名なわけですがそれがいつしか職業名に転じ、 現在に至るのです。
最後に私のためになるうんちくですが、「左官」は「しゃかん」とも呼ぶのだそうです。
もちろんこれは訛りからきていると考えられるわけですが、「沙」の字があてられていたこともあるそうで単なる訛りとも言えないのだとか。
でももちろんおじさんはただの訛りだと思う。
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