「破魔矢(はまや)」 の由来
不思議におもうことがある。
正月に神社やお寺に行ってなぜ矢を買ってくるのだろうか?
新生児の初節句にも矢が贈られることもある。
うちの実家などは古い慣習が残っているので隣近所などからもお祝いが届いたりするのだが知人・親せき関係といった範囲を広げると未だにこの風習は全国的に根強いらしい。
家を新築した際の上棟式に棟の上に弓矢を立てるという習わしもあった。
言われてみれば小さいころの記憶ではその時に、餅やらボールやらお金やらといったものがまかれた。
あの時に矢印のものから五色の旗が垂れさがり、何やら華やかだった記憶がある。
最近はその安全性から省かれることがほとんどらしい。
破魔矢、その漢字が示す通り魔よけの意味を持っているのだろうけど
その役割や意味はよく知らなかった。
■「破魔矢(はまや)」の由来
正月に弓の技を試す「射礼」(じゃらい)という行事がったのだそうだ。
「ハマ」とは競技に用いられる的のことを指した。
だからこれを射る矢を「はま矢(浜矢)」、弓を「はま弓(浜弓)」と呼んだらしい。
「はま」がいつしか「破魔」つまりは「魔を破る」に通じるとして、男児のいる家に弓矢を組み合わせた玩具を贈る風習が生まれたのだ。
その後一年の好運を掴むための縁起物として初詣で授与されるようになったという。
日本では昔から呪術をかける事は少ないが、呪術に対する破邪の慣習はたくさんあるらしいい。
破魔矢もその一つと考えられる。破るべきは邪魔が発する邪気・邪意・邪道・邪心など。
だから鋭利な刃物である必要が無い。破魔矢の先が鋭く尖っていないのはそのためだ。
ちなみに小型の弓にお守りなどをつけた神社の縁起物の「破魔矢」は、神奈川県の破魔矢奉製所という会社が商標登録していたのだそう。
しかし近年商標登録の更新をしなかため、誰でも使えるようになった。
以前は「魔除けの矢」などと表現していたNHKも最近は「破魔矢」という語を使うようになったのだとか。
なるほどね。
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