諺(ことわざ)

「板に付く」 の由来

言われてうれしい言葉、そうでもない言葉ってのはあるものですが、それは時に自己評価とタイミングの問題が関係している場合があります。 私がその例として感じた言葉は「板に付く」 経験を積んで、態度や物腰、服装などが地位や職業などにしっくり合ってくることを「板に付く」と言います。 慣れない仕事の中で、上達した証として他者からは褒められる場合に用いられることが多い言葉ででありますが自分ではすっかり一人前であると考えていたり、それなりにキャリアを積んでいる相手に対して用いた場合はどうでしょう。 相手が気分を害する場合もあるのではないでしょうか。 ■「板に付く」の由来 「板に付く」はもう一つの意味である、役者が経験を積んで演技が舞台によく調和することの方からその由来がきていると言われています。 「板」は舞台の板のことを指すそうで、「つく」ことはその場に適応することを意味します。 芝居する役者が経験を積ん... »

「おけらになる」 の由来

お金がなくなりスッカラカンになることを「おけらになる」と言いますよね。 これは、もとは博徒やすり仲間の隠語からきたといいます。 この「おけら」とは何なのかという話ですが、これは「ケラ」という虫からきています。 ケラ(螻蛄)は、バッタ目キリギリス亜目コオロギ上科ケラ科に分類される昆虫の総称で、地中での生活に特化したグループです。 田んぼに水をはると出てくる生き物ですよね。(田舎に住む人には馴染みの生き物) 日本では「おけら」という俗称で呼ばれることが多いとのこと。 ただし、「虫けら」については虫全般を指すのであって、今回とりあげたケラとは関係がないことだけ断っておきます。 私もこの愛くるしい生き物の存在を知っていたので、「おけらになる」が「ケラ」からきたとするならあの虫のどこからその由来がきたのか気になるところでありました。 ■「おけらになる」の由来 「おけらになる」つまり無一文になることの... »

茶々を入れる

「茶茶を入れる(ちゃちゃをいれる)」 の由来

私は「ちゃちをいれる」のが得意です。 ところが、その話をしている傍から友人にちゃちをいれられました。 「それを言うなら『ちゃちゃ(茶茶)を入れる』だよ。」 と。 やられた。 確かに口ざわりだけで「ちゃち」と言っていたのですが、調べてみると紛らわしい事実が浮かんできました。 「ちゃち」 安っぽいさま 「ちゃちゃ」 ひやかし気味の冗談。じゃま。 というわけで、「ちゃちゃを入れる」だと、じゃまをするとか、水をさすという意味になるのです。 「ゃ」一つで大きな違いがあるもんだよねと、上手く話をそらしてその場は適当に誤魔化しました。 ■「茶茶を入れる」 「ちゃちゃを入れる」のちゃちゃは漢字では「茶々」と書きます。 由来には有力なものが二つ説が出てきました。 一つ目は人名からとられたという説。 その人の名前は、戦国時代に豊臣秀吉の側室であった「茶々」。 茶々は、近江国の戦国大名であった浅井長政の娘で、そ... »

「奈落の底(ならくのそこ)」 の由来

確か人気長寿番組「遠くへ行きたい」だったと思うのですが俳優さんが四国を旅していました。 そこで歌舞伎の小劇場を訪れ、中を見て歩きます。 小さいながらしっかりとした作りのその劇場の地下へ移ると頭をぶつけそうなほどの低い天上(舞台)があり、せり上がって演者が登場する舞台裏が見られました。 その説明の中で、この場所は「奈落」というのだと字幕が入ったのです。 そこでピンときたのが「奈落の底」という言葉。 これは抜け出すことの出来ない状態や立場のこと。 きっと「奈落の底」の由来は、この劇場の地下のような空間が関係しているはずだと私は確信めいた仮説を立てたのです。 ■「奈落の底」の由来 奈落の底とは地獄の底のこと。 つまり這い上がることの不可能な場所と考えられます。 由来については、サンスクリット語の「naraka(地獄の意味)」からきているとのことで、「奈落」は当て字なのだそう。 あれれ・・・ 最初... »

「目くじらを立てる」 の由来

目をつりあげて人のあらさがしをする。 他人の欠点を取り立てて非難する。 あまり褒められた行動ではありませんね。 こういったことを「目くじらを立てる」と言います。 私はあまり使わない言葉ですが、検索中にたまたま見かけて「鯨」に関係あるならきっと面白い話が見つかるかも!という安易な考えから今日は取り上げさせていただきます。 そこで詳しくその意味を調べてみると、自分の行動に思い当たる節が・・・ あらさがしに欠点の取り立て、これはある意味いじめの第一歩。 私は昔からこれらをやりすぎてしまう癖があります。 それらをただ指摘するだけでなくそれを笑いに変えてしまうのです。 たぶんそういったやり方は関西人の体質に似ているのかもしれません。 このタイミングで言わずにはいられない!と何も考えずにかいつまんでしまうのですが言われたほうはきっといい気持ちはしないことでしょう。 「目くじらを立てる」を理解することで... »

「上前を撥ねる(うわまえをはねる)」 の由来

他人に取り次ぐ賃金や代金の一部を自分のものとする。 また、かすめとることなどを上前をはねるといいます。 しかし、考えてみると我々の現代生活でこの言葉を用いる機会は減っているようです。 それは代用のきく便利な言い方「ピンはねをする」が存在するからであることに気付きました。 ただ、本来の「ピンはね」は「上前をはねる」とは違いきっちり一割を取ることを意味することは覚えておきたいものですね。 ピンというのはカルタやサイコロ賭博で使われていた言葉で、ポルトガル語で点を意味するpintaがその由来なのです。 1の札や1の目をピンとよぶと考えると、ピン芸人といった用い方のようにやはり「1」をあらわすということが理解できますね。 ということで「ピンはね」の由来を軽く流したところで話を今日の本題「上前をはねる」に戻します。 ■「上前を撥ねる(うわまえをはねる)」の由来 「上前」とは「上米」が転じた言葉なのだ... »

「お茶を濁す」 の由来

お茶を濁すとは、いい加減なその場しのぎで、誤魔化したり取り繕うことを言います。 私は、「お茶を濁す」こと・・・本当に多いです。 理由は・・・あんまり耳が良くない。 これについては最近気がついたのですが、本当に困ることが多いのです。 携帯電話などは最大の音量でも周りに騒音があると聞こえないこともしばしば。 テレビのボリュームは家族が耳が痛いと嘆くほど上げてしまいますし、居酒屋などでは話が通じないことが多いのであまり好んでいくことはありません。 以前友人がクラブに行く理由は音が大きいから自然と女の子との距離が近づくといったようなことを言っていましたが、私などは逆に話しになりません。 いくら聞き返しても、二度めまでかなというのが自分の中であるのでそれでも聞き取れない場合は、適当に流してしまうことにしています。 あまりいいことではありませんよね。 ■「お茶を濁す」の由来 昔はお茶はたいへん貴重なも... »

「たらふく」 の由来

私は腹八分目を心がけている。 そもそも満腹感てのが嫌いで、それによって欲求が満たされるってのがほとんどない。 つまりは食が細いだけだ。 朝ごはんなどはパン一切れで十分だし(ただし飲み物は必須)お昼もカレーなら週の半分を過ごせる。 さすがに晩御飯くらいはしっかりとり、ビール一本くらいはいれるが、夜食などほとんどとらない。 ところが性格上問題が生じることがある。 それは食べ放題である。 私は貧乏性なのだ。 ホテルの朝食や、デパートのイタリアンのブュッフェやしゃぶしゃぶの食べ放題。 他にも最近は女性向けの有機野菜専門の食べ放題とか、小さいところではラーメン屋のご飯、カフェのデザートの食べ放題なんてのも最近は低価格で楽しむことができる。より身近なところでは、ドリンクバーであろう。 冷静に値段や採算なんてものを考えて、材料をみわたすと本当に大丈夫?なんて考えてしまうのも自分にそれほど興味が無いからで... »

「親の七光り 」 の由来

テレビを見ていて見苦しいものの一つに、二世タレントがあります。 大変申し訳ないけど、そのほとんどが実力も人気も才能も足りていないように見えます。 もちろん、名前は挙げられません。 某ミュージシャン気取り、某偽局アナ、某芸人・・・ 誰しも子供が可愛いもので、子供の夢が有名人であったなら後押ししてあげようと思うのは当たり前であります。 しかし、その後押しが露骨であったり、過度であるとその子ども自身が哀れに見えるものです。 それでもテレビに出れたからいいや?そんな気持ちで取り組んでいるのがそもそもの間違いかもしれませんね。 仕事とする以上はプロであり、それでお金を貰いそれでご飯を食べるわけです。 甘えなど許されません。が、最近は緩いのかもしれませんね。 スキャンダルすら話題集めに使われます。 たとえ親の七光りであっても、それでも平気に涼しい顔していられるのだからそれが素質なのかもしれませんね。 ... »

「杮落し(こけらおとし)」 の由来

「柿落とし」(こけらおとし)とは、新築あるいは改築した劇場での一番最初の出し物のこと。 昔から気になっていました。 新築ですよ、改築ですよ、セレモニーですよ。 「こけらおとし」って何だか垢抜けないと思いませんか? 是非由来を知りたいと、漢字を見てみたら「柿」じゃありませんか! 柿を落としてこけらおとし?その辺べちょべちょになってしまいますよ。 ■「柿落とし(こけらおとし)」の由来 芝居小屋の工事では、「最後に屋根に残った削り屑(コケラ)」を払い落としてきれいにするため、工事の無事終了と新築での初公演を意味する言葉となったのだそうです。 このように「こけら」というのは、かんなくずやおがくず、木くずなど、建物を建てる際の作業中に出る木片のことです。 ではなぜ、「こけら」という文字に柿という字が使われているのか? 実は、「こけら」の漢字「杮」は「柿」と似ているが別字なのだそうです。 「柿・かき」... »

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