「烏瓜(カラスウリ)」 の由来
秋口、田舎の野山には朱色の実がぶら下がっているのがよく見られる。
それをカラスウリと呼ぶ。
赤い卵のような形をしたそのカラスウリの実の存在を知る人は多いがその実の前に花が咲くのをご存知だろうか?と書きながら私も初めて知った。
カラスウリの花が咲くのは夏の日の夕暮れ時から日没までの一時間ほどの間と限られている。
翌朝日が昇る頃にはしぼんでしまうので人目に触れることが少ないのだ。
こういったレアに弱い私は今のうちにどこにあるかをチェックし、その時期に是非写真におさめたい。
もう一つ気になるのがその名前。
その形状から瓜であるのは間違いないが、なぜカラスなのかは昔から疑問だった。
カラスが食べるのか?カラスよけに使えるのか?もちろんカラスのように黒色ではないのでこれは誤りだとしても・・・
■「カラスウリ」の由来
カラスウリの名前の由来については、残念ながら鳥のカラスとは全く関係のないことが判明。
でも漢字で書くと「烏瓜」と書くわけだが、どうやら由来に関係する正しい漢字は「唐朱瓜」のほう。
「唐朱」とは唐から伝来した朱墨のこと。
カラスウリのあの鮮やかな実の色がその色に似ていることから唐朱瓜と呼ばれたというのが本当のところらしい。
ちなみにふり仮名はカラシュウリと幼児言葉のようなものから始まり転化したとのこと。
(ちょっとかわいくないかい?)
ではなぜ「烏瓜」という漢字が存在するのかと・・・
やはりこの朱色の実はカラス色には関係がないし、もちろんカラスはこの実を食べない。
カラスの食べ残しに見立てたとの説もあるらしいが少し厳しい。
やはり唐朱瓜からのようだ。
ちなみにカラスウリの根は王瓜根(オウカコン)とか土瓜根(ドカコン)と呼ばれ果実を土瓜実、種子は王瓜仁というらしい。
漢方として多く用いられるそうで、利尿、淨血薬として黄疸、下血に効くのだそう。
たくさん集めたら儲かるかな?
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