言葉

「ひょん」 の由来

自分で意識せずに出てきた言葉に対して興味を持つ。 由来メモを書いているとそういったことがよくあります。 ■「ひょん」の由来 「ひょんなこと」といった時に用いる「ひょん」。 これは 「たまたま、偶然の出来事で」といった意味。 この「ひょん」にはいくつかの説があるようです。 一つ目は、その偶然性から変わったとか、妙な、という事を象徴する現象から。 それはいわゆる「宿り木」。 種類の違う樹木が、結びついて成長する。なんとも不思議な出来事です。 花を咲かすと本来とは違う色の花が咲くことがあり、このことを「ひょん」と呼んだというのがそれ。 この状態を江戸時代に「ひょん」と呼んだことからきているというもの。 次の由来は「変なもの」がキーワード。 言葉そのもの「変なもの」が転じて「ひょんなもの」になったとか、「ひょうたん」が変な形をしていることからきたというのがその説。 他にも中国から来た説を一つ。 こ... »

「はける(捌ける)」 の由来

授賞式の一コマ。 賞をいただき身の置き場を気にする受賞者に、司会の女性が放った一言は、「では はけてくださ~い。」 笑顔で何の悪気もなかったのだろうけど、私は少し違和感を感じたものだ。 ■「はける」の由来 はける、はける、はける・・・ 「はける」とは、舞台上から登場人物(俳優)や道具類が袖に消えることを意味する。 そういったことから考えれば上記のような場合での使用は適切なのかもしれない。 逆に舞台に登場することは「出る」と言い、合わせて「出ハケ」と言うことからもそれほど目くじらをたてるようなことでもないのだろうか。 ただ注意すべきはこれは業界用語であり、舞台用語。 やはり公の場では不釣り合いな気がしてならない。 この「はける」は漢字で書くと「捌ける」となるのだそうだ。 捌ける・・・意味は、 水などがとどこおらずに流れること、 また品物などがよく売れることやさばけること。 どちらも物に対して... »

「皮肉(ひにく)」 の由来

皮肉とは遠まわしの非難や悪口。 また物事が期待していたようにいかないこと。 皮と肉と書くことから、うわべだけなこと。また、そういったさまも表す。 改めてこのように文字に起こしてみると、その三つに接点はあまりみつからない。 ■「皮肉(ひにく)」の由来 その由来について調べていると、中国禅宗の達磨大師の言葉「皮肉骨髄(ひにくこつずい)」からくる仏教用語であることがわかった。 その意味がなんとも高飛車で小気味いい。 「我が皮を得たり」「我が肉を得たり」「我が骨を得たり」「我が髄を得たり」 弟子たちの修行を評価した達磨大師の言葉である。 ただその意味するところはたいへん深く、骨や髄は「要点」や「心の底」のたとえつまり本質を理解しだしたということを意味するというのだ。 たいして皮や肉は表面にあることから本質を理解していないという意味の非難の言葉。 皮 肉 骨 髄 と四段階評価と行きたいところだが、肉... »

「枕を高くする」 の由来

高いほうがいいか低い方がいいか、どちらがいいかと聞かれたなら私は高い方を選ぶだろう。 ただあまり高すぎるものも好まない。なんだか首が疲れてしまう。 でもイギリスで泊まったホテルのあの枕はよかった。 一人用のベッドなのに枕が敷き詰められていて包まれるように眠る。 あの日は最高の睡眠が得られた。さすがベッドの本場欧州。 今の枕にも特別拘りはない。枕に限ったことではないが、興味のないものには無頓着。 だが、干した日の後は格別だ。生き返ったかのように膨らんでほどよい弾力。 毎日布団を干したらどんなによく寝られるだろうかと思ったりするがそれはそれで太陽のエネルギーに押されて体が温まりすぎる。 やはり程よいというものは何事にもあるのだろう。 ■「枕を高くする」の由来 枕を高くするという言葉がある。 これは何の不安もなしに寝ること、安心して寝ることを意味する。 枕が高くて寝心地がよく、よく寝れるというこ... »

「依怙贔屓(えこひいき)」 の由来

こんなに複雑な漢字を書く理由はやはりそのやましさからなのだろうか。 自分の気に入った者だけを特別に可愛がったり、肩を持つことを依怙贔屓(えこひいき)と言います。 私はこういった類の話が大嫌い。 平等をうたった現代国家の中で、なぜこういったことが蔓延るのかといつも疑問に思いますが、一方での経済第一主義と、競争社会が生み出しているのでしょう。 人の心理というのは複雑で、周りと同じ生活がしたいという一方でそれを満たした後には人より上に立ちたいという新たな願望をが生まれてくるのです。 そのために多くのストレスを抱えたくさんのものを本人が知らないうちに失っていきます。 上に立った時にどれだけの人がすべて満たされていることでしょう。 「依怙贔屓(えこひいき)」とは上にあがるための常套手段、そんな世の中ならこちらから願い下げです。 ■「依怙贔屓(えこひいき)」の由来 その成り立ちを調べると、意味の上から... »

「節穴(ふしあな)」 の由来

「お前の眼は節穴(ふしあな)か!」 節穴とは、見えるはずのものが見えないとか見落としていたりとか、物事の意味を理解していない時、見抜く力のないことをあざけってもう少し勉強したら?とか気が抜けていないか?といった感情を込めて用いられる。 ■「節穴(ふしあな)」の由来 ではその節穴とは何かというと、簡単に言えば、板などの節(枝の出るところ)が抜けおちたあとの穴のことなのだそう。 そこから覗きこむと向こうは見えますが、穴が狭い為全体は見えなかったり視野が狭いというわけ。 転じて、見落とすはずが無いものを見落としたり、物事の意味を見抜けない人を指すようになった。 節穴なんじゃないのかというのは「ただの穴なんじゃないのか」という意味となるわけだ。 なるほど、百害あって一利なしの節穴。 板を材料として用いる場合にもこれほど邪魔なものもない。 家の材料としても値が落ちる。無節のものが重宝されるし値段もい... »

「なんでも無料症候群」 の由来

コラムのタイトルは「なんでも無料症候群」スポーツ観戦高齢化 寒い冬が過ぎ、ポカポカ陽気の春の到来に浮かれる我々。 花見やバーベキューといったアウトドアがしたくなる季節。 そしてこの時期を待っていたかのように、野球やサッカーが開幕する。 私の父親は野球党であったので、よく球場に連れていかれたのを覚えている。 ジャイアンツにもジャビットにもビール売りのねぇちゃんにも興味は全くなかったが(かわいい売り子から必要もないのに何杯も購入する仕事終わりのサラリーマンは見ていて面白かったけど)東京ドームへ行くのと、会場の雰囲気は楽しかった。 応援の始まる様子や会場の広さに人の数、ルールはよくわからなかったけどボールが自分の近くまで飛んできたり、その場でしか味わえない経験というものがある。 思い出はたくさんできたし、生で見るのは楽しいというのをその時に覚えた気がする。 大きくなって自分で好きなものを観戦でき... »

「どっこいしょ」 の由来

「うんとこしょ どっこいしょ それでもカブは抜けません。」 有名なあの童話より。 力を入れるときに人は「どっこいしょ」と本当に言うのかは少し疑問。 でも座るときは自然とこの掛け声が沸き起こる。 不思議だ。本当に不思議だ。 やはりリズムなのだろうか? 1 2 の 3 ではない。 やっぱり「どっこいしょ」。 私もそんな歳か・・・少し寂しくなる。 確かに最近よくよろけるし、バランス感覚も悪くなった。 あんなに得意だった高いところも怖くなってきた。 体も少し重くなったから当然と言えば当然なのだがやはり寂しい。 そして「どっこいしょ」。こりゃ困った。 ■「どっこいしょ」の由来 この歳をとると自然と口から発せられるおまじない「どっこいしょ」はなんと霊山に登るときに唱える「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」という掛け声から来ているらしい。 「六根」とは、仏教の世界で、眼・耳・鼻・舌・身・意のこと。 これ... »

「癪に障る(しゃくにさわる)」 の由来

不思議なもので、怒りの尺度というのは人それぞれに異なる。 自分が絶対に許せないようなことでも、人によっては気にもしない。 なんだか理不尽を感じることもあるが、逆にその人が怒りを表す物事に、自分は全く興味がなかったり。 お互い様?どっちもどっち? そう、そこにはきっと興味の度合いが関係しているのかもしれない。 ■「癪に障る(しゃくにさわる)」の由来 怒りの第一歩に「癪(しゃく)に障る」という表現がある。 「癪に障る」とは、「腹が立つ」とか「気に障る」、または「癇(かん)に障る」といった意味。 癪に障るの「癪」とは、胸や腹のあたりに起こる痛み、いわゆる「さしこみ」のこと。 と書きながら「さしこみ」とは?と私も頭をひねる。 さしこみとは胸・腹などに起こる急激な痛みのことを言うそうで、胃潰瘍・や胆石症などの症状と考えられるらしい。 普段はまったく無症状であるが食べ過ぎた後や、ときになんらの誘因もな... »

「うじゃうじゃ」 の由来

田舎でも昔のような、様々な種類の魚が溢れているという小川は少なくなっている。 そんな中で、私はタナゴ釣りというものに興味を持った。 タナゴの大きさというのは5センチにも満たない程度。 それを長さ1メートルほどの竿で釣り上げる。 ウキも針も糸も強く触るともろく崩れていくようなつくり。 なんとなくその手軽さから初心者でも大丈夫だろうという軽い気持ちだから挑戦できたのだろう。 エサも合わせて2000円ほどのセットを購入して下調べも万端。 いざ日曜日の朝、車に乗り込み現場に直行した。 大きな池の近くにの小川。水の色も濁りが少なく悪くない。 そ~っと覗いてみると驚いた。メダカだ。群れで泳いでいる。 耳を澄ますとバシャ、バシャと魚の跳ねる音。 かなりの大物。浮かんできたそれらを見ると鯉やフナだ。 お目当てのタナゴを図鑑で確認しながら目を凝らす。 見つけた!死骸がぷかぷか浮かんでいる。いるのは間違いない... »

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