言葉

「エネルギー」 の由来

「energy」と書いて、エナジーと読むかエネルギーと読むか疑問を覚えた。 日本ではエネルギーと読むのが一般的だが、英語では間違いなくエナジー。 でも同じ意味ですよね? 実は英語の energy はもともと英語ではないらしい。 ギリシア語の「energeia エネルゲイア」がラテン語に入り、それが更にフランス語で energie となる。 それが外来語として英語圏に入り確立したのだ。 一方でもう一つの流れが存在する。 同じフランス語の単語energieはドイツ語にも外来語として入った。 綴りは「Energie」でエネルギーと読まれたのだ。 このドイツ語が日本に入って、そのままエネルギーという言葉が伝わったのである。 一世紀前までは世界の科学をリードしていたのはドイツ。 だからその当時入ってきた言葉はドイツ語由来が多く、その後アメリカが先端を走るようになると今度は英語由来の言葉が多くなってき... »

「野暮(やぼ)」 の由来

世情に疎いことや垢抜けしないことを野暮という。 逆に「ナウい男」といえば吉原といった遊里に詳しい男、いわゆるチャラオ? これは江戸時代の話。 遊里に疎い男は、しゃれっ気もなく、つまりは粋にも疎い。 その漢字から「野に暮らす人」つまり「農夫」に由来があるという説がある。 確かにイメージ的に、農家のおじさんが夜のお遊びがお盛んだったとは考えにくく(今の時代の農家のおじさんは必ずしもそうとはいえないだろうけど)野暮の由来としてその漢字を見れば納得。 もう一つ楽器から来たという説がある。こちらは漢字は当て字という前提から。 雅楽に使う茎という楽器は十七本の管をもつのだが、そのうちの「也」と「亡」といわれる二本だけは音が出ないのだそう。 中国の古い時代には音が出ていたのだそうだが、時代と共にみせかけのものとなってしまった。 そのことから「也」と「亡」の二字を連ねて時代遅れの古臭いものを「やぽう」とい... »

「フリーランス(freelance)」 の由来

憧れの響き「フリーランス」 日本語では自由契約のことを言う。 自由である以上、すべてを自分でこなさなければならない。 仕事は簡単には舞い込んでこない。それだけ実力が必要とされる。 だが出来高、成功報酬だから上限がない。 高みに立ちたければフリーランスは必要最低条件だろう。 英語のフリーランスを調べると、一つ目には、 「フリーランサー」と同じとある。 フリーランサーとは自由契約者のこと。 一定の会社や団体などには所属せにず、仕事に応じて自由に契約すること。 主にジャーナリストや俳優・歌手などに多いとある。 二つ目が非常に興味深い。 主君を持たず自由契約によって諸侯に雇われた騎士のこと、いわゆる現代の傭兵(ようへい)のことを言うのだそうだ。 もしかしたらこれがその由来に関係するのだろうか。 ■「フリーランス(freelance)」の由来 英語「freelance」の由来は、中世にまで遡る。 そ... »

「毛頭ない」 の由来

「~するつもりは毛頭ない。」 毛頭の意味もよくわからないのに打消しの「ない」をともなう。 よく使う言葉に置き換えれば「全然」。 同義語としては「さらさらない」など。 「毛頭」とは何かというと、文字通り「髪の毛の先っぽ」のこと。 毛の先ほども。 すこしも。 いささかも。 ちっとも。 髪の先ほどの余地(可能性)すら無いということらしいが、毛頭だけでの使用例を我々は知らない。 ここで注意が必要だが、毛頭はこれっぽっちも髪の薄いことを言ってはいない。 髪に頭というのも少しけったいだが、生え際を毛根と言うことを考えると毛頭も納得できるからうやはり日本語は不思議。 そうか「毛根もない」と言えば髪がないことをあらわし=禿げ頭の隠語とはならないだろうか、などとくだらないことを言っているのは今のところそちらの心配がないからだろう。 髪は女の命というが、男にとっては品格ともいえる気がする。 なくなったことを思... »

「仕様がない」 の由来

最近「仕様」という言葉が気になる。 「仕様」とは、 物事をする方法。しかた、やりかたのこと。 また機械類や建築物などの構造や内容のこと。 同じ音で「使用」という言葉があるのが少しだけややこしい。 私が目にしたのはゲーム業界。 ゲームというのは遊ばれているものと考えるのが私の関わり方。 作り手の調整ひとつでどうにでも転がるので、客に不評なシステムはすぐに変換することができる。 難しくすることも簡単にすることもボタン一つみたいなところがあるのでユーザーを手先で転がすなんてことも可能。 だから私は転がされだすと一気に興味が薄れたりする。 ただ、そこはヘビーユーザーからすると突っ込みどころの一つ。 もてあそばれながら、製作者すら把握できない抜け穴を探し出す。 それを仕様という言葉で締めくくられたらゲーム会社側はどんなリアクションをとるのだろう。 もちろん私にはそこまで探求するほどの集中力も耐久力も... »

「一緒くた(いっしょくた)」 の由来

雑多な物事が秩序なく一つになっていること、またごちゃまぜであることを一緒くたと言います。 ほんと語るは易し、しらぬが仏。 私は「いっしょくたん」だと思っていたし、しいて漢字をあてはめると「一色単」だと思っていました。 ちゃんと理由もありまして、一つの色に染まることを重複させることで「何もかもがごちゃまぜで一緒」のこと。 辻褄はあいますよね? 調べてみれば皆さんの中でも、間違いが多いよう。(ほっ) 一色単、一色端、一色旦、一色短 すべていっしょくたん。 よくも考えたなと、逆に感心するほど漢字が出てきますね。 どれもそれなりに理由づけできますし。 正しくは、一緒くた もしくは 一所くた で いっしょくた。 こうみてみると、紛らわしいのはどうやら「くた」のようです。 「一緒くた」の「くた」は、「くたびれる」「くたくた」「あくた」「がらくた」の「くた」と同源の可能性が高いのだそう。 万葉集の時代か... »

「阿婆擦れ(あばずれ)」 の由来

無知とは恐ろしいものです。 若いとは恐ろしいものです。 私は表面上はおとなしく優等生風でした。 見た目もかわいらしく、先生受けもよかったほうです。 昔はね。 確かあれは中学校一年の時。担任が産休に入り代わりに若い女の先生がやってきました。 案の定、中二病寸前の我々は授業を聞く気がなく、わいわいがやがや動物園状態。 最前列の私は先生が少し可哀想になって真面目に聞くふりをしてあげました。 手を挙げて、うなずいて、共感して笑って、適当に演じる自分に酔うたちの悪い中一。 そんなある日、いつものように手をあげてあげたら、その発言を先生に思いっきり否定されてどこかでブチって切れる音がした。 瞬間、私の口からでたのは「このあばずれ!」 今考えると、なんて恐ろしいことでしょう。その意味を若干勘違いしていたと、ちょっと言い訳。 ほら、あれです。小さい子供が覚えたての言葉を意味もなく使いたがるあれ。 本当です... »

「セクハラ」 の由来

「セクハラやじ」という見出しが、どうにも「セクハラおやじ」に見えて仕方がない。 その数を背景に自民党所属議員の失言が後を絶たない。 都議会で「セクハラやじ」を最初に飛ばした議員は、自分の発言であることを認める前は「セクハラやじ」に対しての記者の「議員辞職に値するかという質問に「そうなるでしょう」といったコメントを出していたが、そのことについて記憶がないという。 僅か数時間前のご発言。なんともたいした政治家様だ。 特にこれ以上掘り下げる必要性もないから由来メモではここで幕引き。 ■「セクハラ」の由来 日本社会にもすっかり定着した「セクハラ」、それがセクシャルハラスメントという英語から来ていることをご存知の方は多いと思うがその成り立ちを知る人は少ないのではないだろうか。 セクシャルハラスメント(Sexual harassment セクシュアルハラスメントとも)とは、日本語で「性的嫌がらせ」とい... »

「いっさいがっさい(一切合切/一切合財)」 の由来

最近ブックオフに凝っている。本が安い。とにかく安い。 ネットに押されているのがその理由の一つであることは間違いない。 持ち運びや文字の大きさなど、利便性を考えても何冊でも重さが変わらず、安く、大きさも自由自在な電子書籍の存在は実に魅力的だろう。 気になったことを調べるにもすぐに検索もできる。 慣れたらきっと病みつき。 でも私は利用したことがない。理由はそれほど読書をしたことがないから。 新しいことが苦手なせいもある。情報にお金を払うというのに若干抵抗がある。 やはりものに残った方がありがたい。 でもハードカバーの一冊1000円を超えるような新刊を冒険して買うほどの読書量もない。 だから、間違えても後悔しない程度の安価な古本屋がちょうどいい。 先日は「今だけ○○円」コーナーに釘付け。 比較的新しい人気の本が、200円から300円。ここで2冊選び、他で5冊。 合計7冊で1000円程度。いい買い... »

「ぴったり」 の由来

「ぴったり」が言えない子供がいる。 いくら練習しても「ピッタシ ピッタシ」を連呼する。 その言い方が自信満々だから、どことなくおやじギャグを発するご年配に照らし合わせて周りにも笑みがこぼれる。 そういえば昔「ぴったしカンカン」ていうテレビ番組があったけど、当時彼が生まれていたとは考えられない。 よく考えてみるとほかにも、 ゆっくり を ゆっくし ばっちり を ばっちし やっぱり を やっぱし がっくり を がっくし がっかり を がっかし といった間違いとも言えない用い方が存在することに気付く。 このように副詞の語尾の「り」が「し」になって使われている例って結構多いみたい。 だからといってそれが幼児言葉であるとか、女房言葉だとかそんなことは当然ないわけ。 ■「ぴったり」の由来 ぴったりがどこから来ているかというと、どうやら古語の「直と」「専と」(ひたと)からのよう。 それが「ひたと」から「... »

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