「はっけよい、のこった」 の由来

近所に相撲の大好きな女の子がいて、その子を見ていると時を忘れる。

「かまえてかまえて」 「見合わせて」 「まだまだ」・・・・
「時間です。手をついて」「待ったなし」
「はっけよい、のこったのこったのこった のこ~った のこったのこった」

なんとも忠実に再現しているその子に何かしらのうんちくを伝えたいから、今日はこの「はっけよい、のこった」が何なのかを解説してみよう。

■「はっけよい、のこった」の由来

言われてみるとなるほどそうだ。
「はっけよい」は、力士の動きがにぶったり、止まった時に発せられる。
奮起を促すためのかけ声なわけ。その説はいくつかある。

一つ目は、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の八卦(はっけ)からきているというもの。
今では占いのことを言うのが一般的だが、古く中国では陰陽家が考えた思想だったそうで万物の現象を、八つのかたちに表したものだったのだという。
陰と陽、光と影、表と裏があり良い面もあれば悪い面もあるということ。
そこから四方八方準備ができた状態のこともいう。
「良い八卦になったぞ」という意味から「はっけよい」という言葉が生まれたというのがこの説。

二つ目は日本人にはわかりやすい。
発気揚々(はっきようよう)が「はっきょい(はっけよい)」になったというもの。
その漢字を見てもわかるように奮起を促すためには最適の字が並ぶ。
単純になるほど、と思える由来。

他にも朝鮮半島の言葉から「始めましょう」とか「しなさい」という意味の「ハッケヨ」からきたとかボクシングのレフェリーが言うところの「ファイト!」の意味で「早競へ(はやきほへ)」からだとか説はいろいろあるらしい。

「のこった」については説明の必要もないと思いが「残った」と書き、土俵に余地があり勝負がついていないということを表す。
激しく動いている際にも使われるのは、やはりこれも奮起を促しているのだろう。

その昔、相撲に行司は必要なかったという。
その様相は殺し合いに近く、倒れるまで続けられたので必要なかったという話。
確かにガチンコ勝負での15日間とは、たとえそれが数秒の戦いでも命がけ。
いわゆる「やらせ」が存在していても強くとがめるのは気がひけるものだ。




著者: tossie
居住地域:北関東 年齢:70年代生まれ 趣味:釣り、散策 言葉の由来を調べています。言語学者とか研究家ではありません。 ただの一般人です。記事は仕事の合間に書いてます。 プロフィール詳細 Twitterでフォロー

1コメント

  1. 匿名 - 2015年9月26日, 11:07 AM Reply

    朝鮮語の多くは日本から学んだものですよ

    なら→ふるさと(朝鮮語)
    これも日本からの言葉です

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